さて、ぼくはコスタリカ時間の10月14日の深夜にサンホセを発って今頃太平洋上を飛行しているはずだったのですが、こんなトラブルに巻き込まれてまだサンホセにいます。さっきブログを読み返していたら出発前にバタバタで書いてたので、なんで新井さんがコスタリカにいるのかがいるのかが全然わからなかったので補足しながら書き換えておきますね。
メインストリーム協会では、「修行研修」と称して障害者スタッフを最低一月単身海外の自立生活センターに送るということを昔からやっています。古くは沖田大のネパール、最近では茂上くんのカンボジア、数矢くんのネパール、平田さんのパキスタン、鍛冶くんのモンゴルなどがあります。JICA的な表現を使うとメインストリーム協会は障害者のエンパワメントのスペシャリストであると言っていいと思うのですが、こうやってスタッフ自身がそれまでの自分の持っていた限界を超える試みを行っています。なにも海外に行くのが特にすごいことだと言いたいわけではないですが、ここにあげた障害者スタッフはすべて介助者の必要な障害者で、英語も現地の言葉ももちろん話せるわけでもなく、茂上、数矢にいたっては言語障害がきついのでぼくらが普段日本語を聞くのも難しい状況です。そんな中その国の介助者を使って、日本での活動を伝えたり現地の国の状況を聞いてきたりするわけです。
ぼくは、メインストリーム協会で働く健常者職員として、ずっと色々な活動に関わってきて、「ああまだ自分には偏見があったな〜」と思わせられることがよくあり、それを感じてそれが取っ払われた時がこの仕事をしていて楽しいなと思う瞬間でもあります。この一連の修行研修もそうしたものの一つで、行ってやってきたら当たり前になってしまうことでも、その前は想像もつかなかったり、どこか無理だろう〜と思ったりもしていたんですね。そうしてまた逞しくなって帰ってきたみんなを見てこれでメインストリームも一段と強力になったと感じるわけです。
さて、今回の新井さんの修行研修はこうした一連の研修の一環になります。
まあ修行研修と言ってもコスタリカは上にあげたアジアの国に比べたらずっと発展していて環境もいいですし、こんなもの食べるの無理といった食べ物もありません。ひょっとし一ヶ月間のバカンス?とも考えられなくないのですけど、ここには少しだけハードルがあげる仕掛けがしてあります。写真に一緒に写っているゆうゆうは17日に帰国。そのあとはまったく日本人一人になります。他のアジアのセンターでは代表は元ダスキンの研修生でみんな日本語ができますし、困ったら頼ることができます。ここではそれができないので、ゆうゆうが帰ったら単独スペイン語orちょっと英語で生き残ってもらうことになっています。と言っても新井さんはメインストリームではおそらく一番語学のセンスがあるので、すぐにスペイン語で馴染んでやってくれると思ってるんですけどね。
さて、では昨日の続きをどうぞ。
☞10月10日月曜日サンホセに上がって、いつものホルへといっしょに空港まで迎えに行ってきました。ほぼ定刻、総計2名いうのでそれほど遅れもなく出てきました。
この夜はホテルに行き、おきまりのChellesでの遅い夕食。翌日お昼頃のバスでペレスセレドンへ向かいました。で、これもおきまりの歓迎会。
ぼくは13日サンホセに行き、14日日付が変わった頃の深夜か早朝かわからない便で一旦日本に帰国するので、翌日12日だけが諸々引き継ぎができる時間でした。家に帰って洗濯などして翌日色々やらないとと思ったりしながらベッドにゴロッとしてたら事務所から電話が。「お湯が出ないんですけど」
「あれ?」たしかにぼくが家を探す前に一週間ほどいた時もお湯は出てなかったのですが、それから色んな人が体験ルームを使って、女の子もいたのでてっきりもう直して出るようになってると思ってたんですね。新井さんは長旅の後ホテルでもシャワーを浴びれなかったので、ようやくさっぱりできると思ったらまた延期になってしまいました。
取り急ぎ、カテリンが事務所によく来るブライアンの弟が修理ができるというので翌日来て、直してもらうことにしてこの日は終わりました。なんか、このバタバタぶりは、日本に中南米の研修生が来て、何がないとか、使い方がわからないとか、しばらく落ち着くまで大変だった頃をふっと思い出しました。
さて、翌日。
何事もなかったように朝食終え、しばらくして10時から女性の介助者の人たちが集まって、まず新井さんが来てから月末までのシフトの確認。利用者側のシフトを読み上げて、介助者が間違えないか確認していきます。その後新井さんの介助について口頭で説明した後、部屋に移ってトランスファーの練習。
そんなにダメ出しされることもなく形だけできたらとりあえずオッケーが出ました。この日は朝いい天気だったのですが、午後から雨でかなり強く降りながら夜中まで降り続いていました。買い物に行くタイミングもなくすぐらいだったで、久しぶりに中華のチャイナタウンで出前を取ってみんなで会食でした。まだトイレやカテーテルの交換のやり方が安定して定着してないので多少の不安あるみたいでしたが、ぼくが見る限りぜんぜん大丈夫。スペイン語もどんどん覚えているので、ぼくは11月5日に帰ってくるのですけどすごく楽しみにしています。
今回新井さんの滞在は11月27日まで、その間「国際自立生活セミナー」やメインストリーム協会の草の根の研修も入り盛りだくさんのスケジュールになっています。取材もいっぱい受けてコスタリカに自立生活が広がるのに一役やってもらういい機会ですごく期待しています。
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