そういうわけで、長旅で到着して頭もぼんやりしたままいきなり仕事に入ったのですが、思ったよりIntegraの人たちの反応がよくなくて大丈夫かな〜と思いながらペレスセレドンに移動でした。
それでも、短いサンホセ滞在で何となくでも分かって来たことがいくつかありました。まずコスタリカでは、Junta Protección Socialという機関が寄付という形で障害者に車椅子を提供するルートが最も一般的に車椅子を手にする手段であるということ。サンホセで回った3つの車椅子を扱う業者がほぼ独占してここの納入していること。アメリカ製の最新式の車椅子を納入したりしていて、こんなものがふつうの程度の障害者に必要なのか?というのもあるということなどでした。おそらく、他に閉じられた市場で他に競争相手もいないので、ほぼ言い値で買い取っていることが想像できました。最初に行ったロカテルにも、7000ドルするイタリア製の手動車椅子が置いてあり、聞くと国立リハビリセンターが買う予定で寄付に回されるということでした。
さて、気を取り直してMUSOCに乗ってペレスへ。16日は夜歓迎会のみで翌日のセミナーに備えました。
17日は午前中斎藤さんのパキスタンでの活動をお話しいただいてその後こちらの車椅子事情などの情報交換。モルフォ以外にも興味のある障害者に人に来てもらっていました。
午後は、実践編として実際にモルフォで異常のある車椅子を分解して説明しながら直してもらおうということになりました。
まず、モーターに異常音がするエリエセルの車椅子から。「ふつうここまでやらない」と笑いながら宇田川さんどんどん分解。最後にはご覧のようにモーターの中まで開けちゃいました。原因は長年使っていたためカーボンが擦れて粉になって詰まっていたため。掃除して、ちょっと補強して元に戻すとちゃんと動くようになりました。
つぎに、モルフォで多いIMASENの車椅子。バッテリーが特殊なのでコスタリカ仕様にして手に入りやすいバッテリーを使えるようする改造の仕方を伝授。
モルフォとは開所当初からお世話になっている自転車屋さんのラモンと今日初めて来るウリセスという青年が技術者の立場から参加していて、とっても興味持って色々手伝ってくれたので、サンホセから持って来ていた不安は次第にどこかに行ってしまいました。斎藤さんたちもモルフォに来てからの方が見るからに、手応えを感じてくれている様子で一安心。モルフォに救われるような思いでした。
翌18日も午前中いっぱい使えたので、実践のつづきと最後の纏め。ウリセスは持ち込んだハンダでジョバンニの車椅子のコントローラーを修理しながら宇田川さんにこれでいいか確認。技術者同士いい写真です。
ウリセスがとくに興味を持ってその後もちょくちょく事務所を訪れてくれています。これは後日談ですが、カルロスの車椅子がバッテリーがすぐに切れてしまうという異常があり、昨日完全に動かなくなってしまいました。日本の宇田川さんと連絡を取りながら、ウリセスにも出動要請。昨日午後分解しているとついに、ヒューズを繋いでいるケーブルが焼け焦げているのを発見。そこを修理して繋ぎ直すと無事元通り充電できて動くようになりました。コスタリカ第一号の車椅子技師の誕生ですね。
サンホセへの帰路。虹がとってもきれいでした。 |
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